マイホームを建てるにあたって、夫婦間で揉めることはとくになかったのですが、うちの場合は父親に納得してもらうのが、なかなか大変でしたね。大変というか、うちの父親がマイホームについていちいちしゃしゃり出てくるのが大変でした。
父はビルの建設事業に携わっていたせいなのか、鉄筋信仰のようなところがあって、やたらと鉄筋の柱にこだわっていましたので。しかし当然、鉄筋を入れれば値段が高くなりますよね。そりゃあ、主要なところに鉄筋の柱を差し込んでおけば、丈夫な家ができますよ。
一般的なオール木造住宅ではなく、鉄筋の柱をいくつか入れることで、強度はそりゃあ増すでしょうよ。しかし、その分建設費用は高くなりますからね。ですから「いや、いいよ。鉄筋入れなくても」と、うちの父親に言えば、「じゃあ、地震になったらどうすんだ?家、壊れるぞ」と返ってきますからね。
うちは夫婦ともに、地震になったらなったで仕方がないと思っているところがありますし、それに鉄筋を入れたら固定資産税も上がると聞いていて、その点も必要以上に鉄筋を入れるのが嫌だったのですよね。しかし父親も自分が納得しないことには、話をやめない人でしたので、そこが苦労したんですよね。
建設会社の人や旦那と話を進めていくのに問題はなかったのですが、うちの親父との話しが大変だった記憶があります。かといって自分の家庭のマイホームで、自分の父親と決裂するのもイヤだったので、なんとか丸くおさめるためにやたらと気苦労をした記憶があります。本当、父親が大変だった記憶で。